実際にお片づけを始めてみると、子どもがやらなかったり、うまくいかないことがたくさんあるでしょう。そんなとき、「何度言ったらわかるの!」など感情にまかせて叱っても、子どもはやる気をなくすだけ。

うまくいかないときは、まず心を落ち着けて事実を確認し、その上で子どもをフォローしてあげましょう。「タオルが落ちてるよ。洗濯カゴに入れてきてね」「洗面所の蛇口がしまってなかった。お水がもったいないからしめよう」のように、子どもにしてほしいことを具体的に伝えます。幼い子どもほどやったつもりになっているので、気がつかなかったことを教えてあげるのです。あとからではなく、「その時、その場で言う」が大事です。

子どもに声をかけてやらせるより、親がやってしまった方が早い? でも、手を貸すのはできるだけガマン。少しだけ距離をとって、見守ってあげてください。そして励ましという力を貸してあげてくださいね。

頑張っても目に見える成果がないと、親はがっかりして疲れます。でも、成果は出ていないように見えても、行きつ戻りつしながらも子どもは伸びていきます。子育てには「まっ、いいか」のゆとりも大切。完璧を目指さずに、根気よく続けていきましょう。

NPO法人 JAMネットワーク代表 高取しづか